事案の経緯について

本件では、相続開始から5年以上経過していましたが、いまだに遺産分割協議がなされていませんでした。相続人の当事者同士で話をしましたが、相手方が財産を握っていることもあり、遺産分割協議は全く進みませんでした。
また、相手方は被相続人の自筆証書遺言があると主張していましたが、こちら側からすると被相続人が作成したものとは到底思えない内容のものでした。
そこで、弁護士が代理して、相手方と遺産分割協議の交渉をすることになりました。

事案の概要
| お客様の故人との関係 |
お客様は故人の妹でした。 |
| 相続人の関係 |
相続人には、被相続人の妻と、被相続人の弟がいました。相続人2名の間で、遺産分割協議を行いました。 |
| 遺産の内容 |
自宅不動産と預貯金(遺産総額約5,000万円) |
解決までの流れ・時間
弁護士が代理して、相手方と書面と電話で交渉を続けました。半年ほど相手方と交渉をした結果、無事に遺産を分割することができました。家庭裁判所までいくことなく、調停前の話合いで解決することができました。
最終的には、相手方が主張していた自筆証書遺言は無効であることを前提にして話を進めることができ、遺産総額の法定相続分4分の1に相当する金額を相手方から受領する形で解決できました。
弁護士からのアドバイス
- 昭和56年1月1日以降に開始された相続については、相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合、配偶者の法定相続分は4分の3になります。
そのため、本件では、被相続人の配偶者である相手方が4分の3、被相続人の兄弟姉妹である当方が4分の1とする内容で遺産分割しています。
- 遺産分割自体に時効はありませんので、相続発生から数年、あるいは数十年経過後に遺産分割協議をするということもあります。
ただし、相続税の申告期限の問題や、相続開始から時間がたてばたつほど、各相続人への連絡がとれなくなったり、二次相続が発生したりするなどの問題が生じやすくなりますので、早めの解決が望ましいです。
- 一般的に、子供がいない夫婦の場合、相続が発生すると、遺産分割で争いになりやすいといわれています。
たとえば、夫が亡くなった場合に、妻と兄弟のように、そこまで関係性が深くない間柄の者どうしで遺産分割をすることになると、相続では大きな財産が一度に動くことがあるため、相続を機に争いになることがあります。
そのため、遺言書の作成や、生命保険の活用など、相続が発生する前の事前対策が重要になります。
※本事案は当事務所でお取り扱いした事案ですが、関係者のプライバシー保護等に配慮し、事案の趣旨を損なわない範囲で事実関係を一部変更している箇所がございますのでご了承ください。
事案の経緯について

お客様は50代の男性でした。お客様は若い頃に実家から独立し離れた場所で長年生活していました。他方で他の兄弟は実家の近くで暮らしていました。もともと兄弟仲はあまり良くない状態だったそうです。
父親が亡くなるまではとくに兄弟間で接点はなく問題は起こりませんでしたが相続をきっかけに父親の遺産を巡って兄弟間での争いが発生してしまいました。
お客様は実家を離れてから疎遠だったため父親の遺産がどれだけあるのか全く把握していませんでした。
他の兄弟が遺産の内容を隠していたためしっかりと遺産分割協議をしたいと思い当事務所にご相談に来られました。

事案の概要
| お客様の故人との関係 |
お客様は故人の息子でした。 |
| 相続人 |
両親と2人の兄弟という家族構成で父親の遺産を巡って争いになりました。 故人の妻はすでに亡くなっていましたので相続人はお客様を含めた2人の兄弟のみでした。 |
| 遺産の内容 |
自宅不動産と預貯金など(遺産総額約6,000万円) |
解決方法
まずは他の相続人に対して遺産分割方法の意向を確認しましたが話し合いでの解決は難しい状態でした。そのため家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることにしました。
その後約1年かけて遺産分割調停上で話合いを続け無事に兄弟間で遺産を分割することができました。
本件では不動産の評価額の争いと相続人による預金引き出しの問題があったため遺産分割調停で解決するまでに約1年を要しました。
最終的には遺産のうち不動産は他の相続人に譲りその分の代償金をお客様がもらう形で解決しました。
弁護士からのアドバイス
- 被相続人(故人)と疎遠だった相続人は遺産の内容がわからないことが多く困ることがあります。
相続人であれば預貯金の取引履歴の開示請求をしたり名寄帳を取り寄せて不動産の有無を確認したりすることで被相続人の財産を調査することができます。
遺産分割協議書にサインをする前に遺産の内容をしっかりと把握するようにしましょう。
- 本件では預金の取引履歴を取得したところ被相続人が亡くなった後に預金の引出しが確認されました。
そのため遺産分割調停では被相続人の預金口座を管理していた相続人に対して引き出した預金の使い道を追求しました。
遺産を管理していなかった側の相続人は預金の最終残高だけでなく他の相続人に遣い込まれていないか確認するために取引履歴も確認したほうがよいです。
- 相続では大きな財産が一度に動くことがあるためこれまで仲の良かった兄弟ですら相続を機に争いになることがあります。
そのため相続人になる兄弟の仲があまり良くなかったり絶縁状態の相続人がいたりするような場合には遺産分割の際に争いになりやすいです。そのため相続が発生する前の事前対策が重要になります。
※本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。