相続税の申告期限は死亡から10カ月!弁護士介入により早期に遺産分割協議を成立させた事例

事案の経緯について

  1. 相続発生後に、一部の相続人の代理として遺産分割協議を行った事例です。
  2. 今回発生した相続の事例では、遺言はなく、主な遺産としては不動産と預貯金でした。
  3. 相続人は、妻と子3人でした。
  4. 当初は、妻と子3人の間で遺産分割についての話し合いがなされていましたが、不動産の分け方について一向に話が進展せずに、一部の相続人がご来所されました。

事案の概要

相続人 妻及び子3人
遺産の内容 不動産
預貯金
現金
株式

解決方法

  1. ご依頼をいただいた後、相続税の申告期限(相続を知った日の翌日から10ヶ月)もあるため、すぐに他の相続人に連絡を取り、遺産分割をすぐに進める必要があることを説明しました。
  2. また、法定相続分(法律で定められた各相続人の取り分)や遺産分割が話し合いで終わらない場合の帰結について、丁寧に説明を行いました。
  3. 当初は、一部の相続人の代理人ということで、他の相続人から不信感を抱かれ、なかなか遺産分割協議が進みませんでしたが、繰り返し説明を行い、最終的には、裁判所の手続きを介することなく、話し合いで早期に法的に平等な遺産分割協議を行うことが出来ました。

弁護士からのコメント

相続税の申告期間は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月です。申告期限までに申告をしなかった場合や、実際に取得した財産の額より少ない金額で申告をした場合には、本来の税金のほかに加算税や延滞税がかかってしまい、余計に税を納めなくてはなりません。相続税の申告を円滑に行うためにも、遺産分割は早めに進める必要があります。

「被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内」と聞くと、時間的に余裕があると思われる方もいらっしゃいますが、遺産の調査のための諸手続には時間がかかるものが多いため、実際にはそれほど時間的余裕はありません。

遺言がないような事案においては、相続発生後、なるべく早く遺産分割の手続を進めることをお勧めします。

※本事案は当事務所でお取り扱いした事案ですが、関係者のプライバシー保護等に配慮し、事案の趣旨を損なわない範囲で事実関係を一部変更している箇所がございますのでご了承ください。

5年間まとまっていなかった遺産分割協議を、弁護士介入により早期に成立させた事例

事案の経緯について

本件では、相続開始から5年以上経過していましたが、いまだに遺産分割協議がなされていませんでした。相続人の当事者同士で話をしましたが、相手方が財産を握っていることもあり、遺産分割協議は全く進みませんでした。

また、相手方は被相続人の自筆証書遺言があると主張していましたが、こちら側からすると被相続人が作成したものとは到底思えない内容のものでした。

そこで、弁護士が代理して、相手方と遺産分割協議の交渉をすることになりました。

事案の概要

お客様の故人との関係 お客様は故人の妹でした。
相続人の関係 相続人には、被相続人の妻と、被相続人の弟がいました。相続人2名の間で、遺産分割協議を行いました。
遺産の内容 自宅不動産と預貯金(遺産総額約5,000万円)

解決までの流れ・時間

弁護士が代理して、相手方と書面と電話で交渉を続けました。半年ほど相手方と交渉をした結果、無事に遺産を分割することができました。家庭裁判所までいくことなく、調停前の話合いで解決することができました。

最終的には、相手方が主張していた自筆証書遺言は無効であることを前提にして話を進めることができ、遺産総額の法定相続分4分の1に相当する金額を相手方から受領する形で解決できました。

弁護士からのアドバイス

  1. 昭和56年1月1日以降に開始された相続については、相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合、配偶者の法定相続分は4分の3になります。
    そのため、本件では、被相続人の配偶者である相手方が4分の3、被相続人の兄弟姉妹である当方が4分の1とする内容で遺産分割しています。
  2. 遺産分割自体に時効はありませんので、相続発生から数年、あるいは数十年経過後に遺産分割協議をするということもあります。
    ただし、相続税の申告期限の問題や、相続開始から時間がたてばたつほど、各相続人への連絡がとれなくなったり、二次相続が発生したりするなどの問題が生じやすくなりますので、早めの解決が望ましいです。
  3. 一般的に、子供がいない夫婦の場合、相続が発生すると、遺産分割で争いになりやすいといわれています。
    たとえば、夫が亡くなった場合に、妻と兄弟のように、そこまで関係性が深くない間柄の者どうしで遺産分割をすることになると、相続では大きな財産が一度に動くことがあるため、相続を機に争いになることがあります。
    そのため、遺言書の作成や、生命保険の活用など、相続が発生する前の事前対策が重要になります。

※本事案は当事務所でお取り扱いした事案ですが、関係者のプライバシー保護等に配慮し、事案の趣旨を損なわない範囲で事実関係を一部変更している箇所がございますのでご了承ください。

遺産の不動産を先に売却して遺産分割を行った事例

事案の経緯について

相続人の一人が遺産分割調停を起こしましたが、遺産額に占める不動産価値の割合が多く、その分を代償金で清算することも困難という事情がありました。

事案の概要

遺産の内容 不動産など

解決までの経緯

調停の中で一部遺産の不動産を先行して売却し、それを踏まえて分割案を検討することになりました。その後、無事分割案の調整もまとまり、調停が成立しました。

弁護士からのコメント

遺産の中に占める現金や預金の割合が少ない場合、それらで金額を調整することが困難な場合があります。そのため、不動産等の具体的な各遺産に対する各相続人の取得希望の内容や代償金による清算の可能性などによっては、相続人間の調整がやりづらくなることがあります。

そのような場合には、様々な調整方法がありますので、事案にあった適切な方法を選択する必要があります。

(文責:弁護士 三井伸容)

※本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

深刻な空家問題。それにこじれた相続問題が加わるとさらに解決困難に!セミナーを通じて空家問題の情報提供を行っています。

事案の概要

皆様の状況によって個々に異なる状況です。

事案の経緯について

空家に関する問題が深刻な社会問題となっています。そのため、定期的に空家問題に関するセミナーを開催しています。

特に、空き家問題の法的リスクと空家問題の解決方法について解説しています。

解決までの流れ

セミナーでは、空家問題の法的なリスクをご説明すると共に、空家にならないための有効活用について併せてお話しをさせていただいています。その後、個別相談会の中で、個別のご相談に関する皆様の回答にお答えしています。

弁護士からのアドバイス

  • 空家問題は深刻な社会問題となっています。一度空家になってしまうと解決が難しくなってしまい、リスクだけの多い資産となってしまいます。有効活用のためには自ら利用する、賃貸して活用する、売却する、更地にして有効活用するなど土地建物の状況に応じた様々な方法があります。よりよい方法を検討して実行していくことが重要です。
  • 空家が火事になり隣家に損害を与えた、空家が壊れてきて通りがかりの人が怪我をした、空家の管理が不十分なことにより隣地所有者との関係が悪化し境界争いとなってしまったなどというトラブルが空家に関しては比較的多いご相談です。いずれの場合も管理が不十分なことにより発生しますので、空家の管理を適切に行うことが大切です。
  • 空家等対策の推進に関する特別措置法が平成27年に施行されています。市町村の権限が強まっていますので、市町村が助言、指導、勧告、命令などをすることができるようになっています。役所でも対応を強化していますので、空家の所有者の方には役所からの電話や手紙が届く事例が増えてきています。役所の対応次第では、固定資産税が増加したり、建物を役所の費用で壊した上で、役所が建物所有者に撤去費用を請求するという事案も出てきています。
  • 空家を放置しておくと資産価値は低下していきます。他方、空家のリスクは増加していきます。具体的な相続が発生する前に情報収集をして、早めの判断・決断がお勧めです。
  • 空家の相続問題がこじれた結果、空家が共有となり、空家の共有問題が発生してしまう事案も増えてきています。共有となってしまうとより解決が困難となってしまいますので「空家にしない」、「共有にしない」という点に力点を置いて方向性を検討することがよいです。

※本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

故人の配偶者とは面識がなくて・・・弁護士に依頼したらスムーズに遺産分割をまとめることが出来ました。

事案の経緯について

被相続人が死亡されて約6カ月後に初回相談にお越しになられました。私どもにご相談頂いたのは兄弟の方でした。

その方は、被相続人の配偶者の方とはあまり面識がなく、少し相続の話をしたもののうまくいきそうになかったとのことでご相談にいらっしゃいました。

ご年齢が高齢になられてきていることもあり、早めに解決したいとのことでご来所されました。

事案の概要

相続人 被相続人の配偶者と兄弟1名
遺産の内容 不動産(一軒家)、預金など

解決までの流れ・時間

ご来所されて、事案の内容をお伺いさせて頂き、見解や流れ等についてご説明さしあげました。御本人様では、相手の方と交渉して解決するということは難しいとのことで、ご依頼頂けるということになり、受任させて頂きました。

受任後、相手の方にも弁護士がつき、弁護士同士で交渉を行うことになりました。

当方から、ご依頼者様から資料を頂戴したり、遺産内容を調査して、当方が主張する遺産目録及びその分割案を作成しました。また、その際には、不動産も含まれていましたのでその評価金額を主張し、それ以外にも相手の方が生前被相続人から贈与を受けた形跡があったため、特別受益の主張をしました。

それに対して、相手からは、相手が被相続人のために立替えたお金や葬儀費用の主張、当方と異なる不動産の評価額の主張がなされました。

当方からは、葬儀費用や相手が立替えをした金額の主張を認める代わりに、香典相当額を差し引く主張や不動産は売却して分ける提案及び、特別受益について補足の主張を行いました。

その結果、不動産は評価を決めずに売却してその金額を分けること、相手の主張する香典相当額をひいた葬儀費用及び立替え費用を認める代わりに相手方の特別受益を認めることで、和解が成立しました。

弁護士からのアドバイス

今回は、交渉を重ねた結果、相手が被相続人から生前贈与を受けたという特別受益を遺産総額の約25%の金額で認定してもらい和解することができました。

今回は双方が早期に解決したいという希望があったことと、双方、お気持ち的にも譲ってよいところと、譲れないところがありましたので、その調整を行い、双方が納得する形で和解が成立しました。

裁判外の交渉や裁判所での調停手続きによる遺産分割の早期解決の方法は、譲れないところと譲れるところを双方主張して、折り合いをつけることかと思います。どちらもほとんど折れないと、和解が成立せずに、裁判所を通じた審判手続になってしまい、裁判所が強制的に決める方法になってしまいます。その場合は、双方とも納得いかないまま、裁判所の結論に従うことになってしまうことになる可能性があります。

また、一度、こじれると、どんどんこじれていきますので、被相続人が亡くなられた後紛争になる可能性がありましたら、是非早期にご相談にいらして頂けることをお勧め致します。

※本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

他に相続人がいたことが判明した!制限期間内に相続放棄をOKしてもらえるか?まずは制限期間を家庭裁判所に延ばしてもらいました。

事案の経緯について

ある株式会社を創業して代表取締役を務めていた方(Aさん)が亡くなりました。

その株式会社の業務にはAさんの妻及びその間の子が関わっていました。そこで、Aさん名義の株式を妻に移転して代表取締役に就任しようとしたところ、Aさんは生前、婚外子を認知していたことが判明しました。

その婚外子は未成年者でした。そこで、Aさんの妻は、婚外子の母に対して「株式の遺産分割をしたいから相続放棄をしてくれないか。」と要請したところ、婚外子の母は「この子にも権利がある。」と言ってきました。

婚外子に株式を取得されることに対する不安を感じ、Aさんの妻は、弁護士に相談しました。

解決までの流れ・時間

相談を受けた時点で、Aさんが死亡してから2か月半が経過したところでした。弁護士は、まず、Aさんの妻の代理人として、相続人全員について相続の承認放棄の期間伸長の申立てを行いました。

それが認められた後、婚外子の母と交渉を行い、婚外子に対し解決金を支払うとともに、婚外子が遺族年金を取得する手続に協力し、婚外子が相続放棄をすることで合意することができ、解決に至りました。

事案の概要

お客様の故人との関係
遺産の内容 株式など

担当弁護士のコメント

  • 相続人のうちの1名が、全相続人について期間伸長を求めることができます。しかし、専門家の中にも誤解している人が少なくないように思いますが、相続の承認放棄の期間伸長の申立ては、期間伸長を求める相続人自身がしなければならないと誤った理解をしている人もいます。実際、この申立てを行った後、家庭裁判所は「相続人全員の委任状を提出せよ。」と指示してきましたので、その指示が誤解に基づくものであることを説明することから始めました。期間伸長の申立てを適切に行ったことが、後の解決につながりました。
  • Aさんの遺品の中に家族の知らない通帳があり、その通帳から、Aさんは婚外子の母に対して毎月まとまった金額の送金をしていたことが判明しました。このことが判明したとから、婚外子が遺族年金の申請が可能になったのはとても幸運でした。遺族年金の手続に協力することは、婚外子側にとっても大きなメリットでした。この提案をできたことが後の解決に非常に役に立ちました。
  • 結果、婚外子が株式を取得することはなく、株式の承継における不安は解消しました。早目の相談をお勧めする理由を裏付ける事案といえます。

※本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

相続税申告の期限(10か月)までに、早期に遺産分割協議を成立させた事例

事案の経緯について

相続発生後に、一部の相続人の代理人として遺産分割協議を行った事例です。

今回発生した相続の事例では、遺言はなく、主な遺産としては、不動産と預金でした。

相続人は、子3名でした、1名は被相続人と同居していましたが、他の2名はそれぞれ結婚して実家を出ていました。

相続人間では、法定相続分の割合で相続すること、実家はそれまで被相続人と同居していた者が相続することは何となく決まっていましたが、相続人間が長い期間疎遠になっていたこともあり、連絡を上手く取り合えず、遺産分割が進んでいない状態にありました。しかも、遺産の金額が、相続税の納付が必要な金額でしたが、相続税の申告期限まで残り数ヶ月しかない、という状況でした。

実家を出ていた相続人の1人が、遺産分割と相続税の申告を進めるべく、当事務所にご相談にいらっしゃいました。

事案の概要

相続人 子3人
遺産の内容 不動産、預金など

解決までの流れ・時間

弁護士が受任後、相続税の申告期限が迫っていたため、早急に他の相続人に連絡をとり、遺産分割をすぐに進める必要があることを説明しました。

遺産の額の確定を行うために、不動産登記簿や預金通帳を取得しましたが、依頼者は実家を出ていたため、どのような遺産が存在しているのか、正確には分からない状態でした。

取り寄せた預金通帳の記載を詳しく分析し、当初は分からなかった財産を発見するなど、遺産の調査を行ったり、不動産の評価を不動産業者に算出してもらうなど、遺産の額の確定を進めました。

並行して、税理士の先生にもついていただき、相続税の申告の準備を進めました。

時間がなかったことから、他の相続人と直接会って話をする機会を設けるなど、早急に手続を進めました。

その結果、相続税の申告期限の少し前に遺産分割協議を成立させることができ、無事に相続税の申告ができました。

弁護士からのアドバイス

相続税の申告期間は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内となっています。申告期限までに申告をしなかった場合や、実際に取得した財産の額より少ない金額で申告をした場合には、本来の税金のほかに加算税や延滞税がかかってしまう場合があります。

相続税の申告を円滑に行うためにも、遺産分割は早めに進める必要があります。

「被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内」と聞くと、時間的に余裕があると思われる方もいらっしゃいますが、遺産の調査のための諸手続には時間がかかるものが多いため、実際にはそれほど時間的余裕はありません。

遺言がなく、遺産の額が相続税の基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えるような事案では、相続発生後、なるべく早く遺産分割の手続を進めることをお勧めします。

※本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

全国にたくさんの相続人が点在…!?複雑な遺産分割手続きは弁護士に依頼を。

事案の経緯について

ご相談者様の母親が亡くなって遺産分割を行うことになったのですが、遺産は土地とその上に建っている自宅があるだけで、その不動産も田舎にあるものなので価値がそれほどあるわけではなく、母親とずっと一緒に暮らしていた三男がその土地建物を取得することになっていました。

しかし、相続人の数が全員で10人と多く、しかも皆様ご高齢であることに加え、各々が別々の地域(北は北海道から南は千葉県)に住んでいたことから、どのように遺産分割協議を進めていくのが良いかというご相談を受けました。

事案の概要

お客様の故人との関係 親子
相続人の関係 兄弟姉妹
遺産の内容 土地建物のみ

解決までの流れ・時間

本件の最終的な目標は、母親と一緒に暮らしていた三男の方が遺産である土地建物を取得し、三男の方の所有権を登記することにありました。

本件では、各相続人が全く別の場所に住んでいたことから、遺産分割協議書を作成せず、全国各地に住んでいる各相続人から、三男の方が遺産である土地建物を取得するという内容の遺産分割証明書を1通ずつ作成してもらい、その書類を用いて相続登記を行いました。

弁護士からのアドバイス

遺産である不動産を遺産分割によって取得し、所有権移転の登記を行うためには遺産分割協議書を作成して法務局に持っていくことが一般的です。

しかし、本件のように、相続人が多数いらっしゃって、かつ各々が遠くに住んでいる場合、すべての相続人が同じ場所に集まって遺産分割協議書に署名押印をしてもらうことが難しくなります。

また、郵送で全ての相続人に遺産分割協議書を回覧して署名押印をしてもらうことも考えられますが、時間がかかってしまうことや紛失のリスクもありますし、内容に不備があった場合に再度回覧することは大変な作業になってしまいます。

そこで、本件のような事案では、遺産分割「協議書」ではなく遺産分割「証明書」を用いることがあります。

遺産分割証明書は、遺産分割協議書のように1通の書面に全ての相続人から署名押印を貰う必要がなく、各相続人が1通ずつ作成し、それらを全て合わせれば、遺産分割協議書と同じ効力を得られるものになります。

遺産分割証明書であれば、全ての相続人に同時に郵送して署名押印してもらうことができるので、手続きとしてもとても便利です。

もっとも、遺産分割証明書は通常代表者(今回であれば遺産を取得する三男の方)のみが保管することが多いので、遺産が複数あり各相続人がそれぞれ相続手続きを行ったりする場合には、遺産分割協議書の方が良いということもあります。

お困りの際はまずは弁護士にご相談ください。

※本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

兄弟から高額な遺留分請求がきた!弁護士介入により減額して解決した事例

事案の経緯について

お客様は、30代の男性です。故人である父親は、お客様に全ての遺産を相続させる内容の遺言を残しておりました。

そのような状況の下、父親が亡くなり、父親の遺産の全てをお客様が相続しました。
すると、他の相続人である兄弟からお客様に対し、遺留分減殺請求(遺言によっても侵害されない、法律上定められた相続人の持分を請求することです。)がなされ、父親の遺産を巡って兄弟間での争いが発生してしまいました。

当初は、お客様ご本人で対応をされておりましたが、他の兄弟からの請求額は下がらず、数年間も話がまとまらなかったことから、当事務所にご相談に来られました。

事案の概要

お客様の故人との関係 お客様は故人の息子でした。
相続人の関係 両親と2人の兄弟という家族構成で父親の遺産を巡って争いになりました。
故人の妻はすでに亡くなっていましたので、相続人はお客様を含めた2人の兄弟のみでした。
遺産の内容 預貯金、不動産、株式など(遺産総額約1000万円)

解決までの流れ・時間

当事務所にご相談に来られてからは、半年ほどで交渉により解決いたしました。

本件は、兄弟間の感情的な対立が激しくない事案で、両当事者の法律上の知識が十分でなかったことから、争いが発生している状況でした。

そこで、当事務所が代理人として、お客様と相手方相続人の間に入って、遺留分減殺請求の実務上の見解などを説明し、遺留分減殺請求の金額を下げてもらうよう交渉いたしました。

当初、相手方の相続人は、特別受益等の主張(生前お客様は、父親から贈与を受けていると思われるから、その分遺留分減殺請求の金額をあげてほしいなどの主張)もしておりましたが、早期解決を呼びかけるなど交渉を続け、半年ほどで合意に至りました。

結果としては、当初相手方が請求してきた金額よりも減額した形で、遺産分割協議書を交わして合意をいたしました。

弁護士からのアドバイス

  • 遺留分減殺請求をはじめ、相続に関しては、特別受益(故人から生前に贈与を受けたりした者がいた場合に、相続に際して、当該贈与(特別な受益)を相続分の前渡しとみること)や寄与分(故人の財産の維持又は増加に特別の寄与をした者があるときに、相続の際に、当該寄与を考慮して公平を図る制度)など、法的に複雑な制度が多数あります。
    これらの知識の有無、相手方への伝え方によって、解決水準や解決スピードが大きく変わってくることがありますので、相続の案件については、早期に正確な知識を理解することが重要になります。
  • 死亡後の相続人間の争いを防ぐために、遺言書の作成をしておくことは、とても有効です。本件についても、亡くなった父親は、遺言を作成しておりました。
    しかし、この遺言書には、遺留分(遺言によっても侵害されない、法律上定められた相続人の持分のことです。)について考慮されていなかったことから、本件では争いになってしまいました。本件の遺言書が、他の相続人の遺留分に配慮した内容になっていれば、そもそも争いが発生することはありませんでした。
    相続の際には、突然少なくない財産が動くことになるので、これまで対立のなかった親族同士でも争いになることが珍しくありません。相続での争いを防ぐためには、相続が発生する前に、正確に遺言書を作成しておくことはとても重要になります。

※本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。

不動産評価は揉めやすい?弁護士が入って早期解決した事例

事案の経緯について

相続発生後に、弁護士が一部相続人の代理人として遺産分割調停の申立てを行い、無事に調停が成立した事案です。

事案の概要

相続人 子3人、代襲相続人1人
遺産の内容 不動産、預貯金など

解決までの流れ・時間

当初、弁護士にご依頼された相続人の方が他の相続人との間で、遺産分割協議を行っておりましたが、途中、相続財産の評価を巡って争いが生じ、協議にて解決することができませんでした。

そのため、弁護士が受任して手続きを進めていくこととなりました。

協議での解決が困難であったことから、遺産分割調停を申し立て、調停にて解決することができました。

調停にかかった時間は約7ヶ月でしたが、遺産分割調停の中では比較的スムーズに話を進めることができた事案ではないかと思います。

弁護士からのアドバイス

調停での解決に至ったものの、こちらから不動産の価値についての資料を何種類も提出し、こちらの評価額が一般的な提案であり、相手方を害するものではないことを繰り返し主張しました。

不動産会社複数社の査定を出したことが功を奏したのか、比較的スムーズに相手方にご納得いただくことができ、解決に至ることができました。

相続においては、当事者がご親族同士ですので、円満に解決することが重要であると思います。こじれてからその関係を修復することは困難ですので、早めに弁護士に依頼のうえ対応していくことをおすすめいたします。

※本事案は実際のお取り扱い案件ですが、プライバシー保護のため、事案の趣旨を損なわない範囲で一部内容を変更や省略していることがあります。写真はイメージ画像であり実際のお客様とは異なります。記載内容は当事務所のPRを含みます。